映画」カテゴリーアーカイブ

不機嫌な赤いバラ(主演シャーリー・マクレーンとニコラス・ケイジ)

不機嫌な赤いバラ(原題「Guarding Tess」1994年制作 アメリカ映画)

気難しい元大統領夫人をシャーリー・マクレーンが、彼女に振り回されっぱなしのシークレットサービスをニコラス・ケイジが演じています。元といえども大統領夫人ともなればアメリカでは大変な知名度があってイベントに招待される機会も多く、仮に元大統領本人が亡くなっていても、辞退しない限りは夫人にも生涯SPが付くということを知った映画でした。

静かな田舎町で隠居生活を送る元大統領夫人テス(シャーリー・マクレーン)。警護主任をつとめるシークレットサービスのダグ(ニコラス・ケイジ)は、やり甲斐を求めて政府要人担当への異動を願い出ていますが叶いません。何故ならテスが現大統領に直々にダグの任務延長を申し入れているからです。現大統領はテスの夫が大統領だった時の副大統領で、テスの尽力で大統領になれた経緯があり、つまりテスが生きている限りダグの希望は叶わないということです。怒り心頭のダグは、これまでは引き受けていた任務外の仕事=お使いや夜食作りは断固拒否する!とテスに宣言しますが、直後に大統領からの直電で「彼女とうまくやるんだ。やれないなら犬の警護をやらせる」と倍返しされます。ダグが小さな抗議で溜飲を下げても即座に上手を打ちやり返すテス。名優二人の攻防は序盤の見どころです。以下はネタバレありですのでご注意下さい。

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恐怖のメロディ(1971年)とライク、シェア、フォロー(2017年)

ストーカーの恐怖を描いた二作。被害者=主人公(男)はともに知る人ぞ知る系の有名人で「恐怖〜」のほうがローカルラジオ局のDJ、「ライク〜」ではユーチューバーというところに46年の時間差を感じますが、ストーカー(女)は偶然を装って近づき男女関係に持ち込むところ、理屈や道理の通じない「人として壊れた人」ながら調査能力に長け、やたらと行動力実行力があるなど、設定がかなり似ています。

「恐怖のメロディ( 原題Play Misty for Me 1971年 アメリカ映画)」

地方ラジオ局のDJデイブ(クリント・イーストウッド)は気ままな独身生活を謳歌中。ある夜、行きつけのバーで出会ったイブリンは、いつも同じ曲(ミスティ)を電話リクエストしてくるデイブのファンだった。思わせぶりな彼女を自宅まで送って行くが、デイブは「恋人がいるから」と男女関係になるのは躊躇する。それなのにイブリンの「一夜の過ちってこともあるんじゃない?」という甘〜い言葉に後押しされ据え膳を食ってしまう。それが恐怖の始まりとも知らずに。

「ライク、シェア、フォロー(LIKE,SHARE,FOLLOW 2017年 アメリカ映画)」

ネットゲームに興じる姿や友だちとのおふざけ動画など、自身の日常を生配信しているユーチューバーのギャレット(キーナン・ロンズデール)。二万人ものフォロワーがつき広告収入もそこそこ入るようになって毎日楽しく暮らしている。父親はそんな虚業ではなく教職などの実業につけと小言を言うが、こんなに良い仕事はないと思っている。そんな彼もフォロワーやファンに個人情報を知られたり、ましてや現実社会で付き合ったりするのはタブーだと考えており、全国から届くプレゼントも私書箱留めにしている。ある日私書箱を借りている郵便店で働く女の子シェルと仲良くなり一夜を共にするが、彼女の正体は、ギャレットがファンとの交流の場にしているライブチャットに顔非公開で現れては、流れを無視して執拗に性的なメッセージを書き込み絡んでくるネットストーカーその人だった。気付いたギャレットは慌ててシェルを自宅から追い立て帰すが、むろん後の祭りだった。以下、二作についてネタバレしています。

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蜘蛛女(主演:ゲイリー・オールドマン)

蜘蛛女(原題ROMEO IS BLEEDING/1993年/英米合作)は、小悪党が本物の悪党にいいように利用されズタボロになる映画。「Crime doesn’t pay=犯罪はペイしない」という英語のことわざ、そのまんまなお話です。登場する通信手段は固定電話に郵便というほぼ三十年前のクライム・サスペンスで、感動作!とか○○賞受賞!とかじゃないので配信は見つけられませんでしたが、レンタルショップの旧作コーナーやTV放映があれば観て損はない良作だと思います。

荒涼地にぽつんとたたずむダイナー。店主の一人語りで物語は始まります。店主はかつて都会で警察官をしていました。本人が「夢多き男だった」と振り返る刑事ジャック(ゲイリー・オールドマン:レオン、エアフォースワンなどの悪役。近年はチャーチル首相を演じてアカデミー賞受賞の名優)は、仲間から「ロミオ」とあだ名される色男で女好き。美しい妻がありながら若い愛人を囲っています。お金も大好き。マフィアに捜査情報を売って見返りに大金を得ていました。妻にも秘密の汚職で得た「夢を叶えるため」の金は50万ドルにもなろうとしていますが、美貌の女殺し屋に出会ったところからジャックの犯罪は割りに合わなくなり始めます。以下ネタバレしています。

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パラサイト 半地下の家族

新型コロナ騒動がなければ、三月に映画館で封切りを観るつもりでした。韓国映画初のカンヌ国際映画祭・最高作品賞受賞に続き、米国アカデミー賞で非英語作品としては初の作品賞含む四冠獲得の話題作。先月末から配信がはじまっていたようでAmazon Prime Videoで視聴しました。PG12(12歳以下の視聴は親か保護者同伴が望ましい)指定です。

アパートの半地下階に暮らす貧しいキム一家。事業を興しては失敗を繰り返してきた甲斐性無しの父、元ハンマー投げ銀メダリストだけど無職の母、希望大学に進学できず浪人中の息子と娘。誰一人定職はなく、内職で何とか食い繋いでいたある日、息子ギウの友人で有名大学に通うミニョクが訪ねてきます。「財運をもたらす」とされる山水景石を苦境の一家にプレゼントし、ギウには頼み事があるようす。二人で酒を飲みながら話すうち、現在家庭教師をしている女子高生について、自身が留学中の身代わりをつとめて欲しいと言うのです。浪人中のギウは「お前とちがって名門大学生ではない」と断りますが、ミニョクはその女子高生ダヘに恋していて、遊び人ばかりの大学の友人は近づけたくないが「お前は信用できる」と打ち明けます。なおも躊躇するギウに、ダヘは富豪パク家の令嬢で謝礼は高額なことと「妹のギジョンは器用だったよな?」と水を向けるのでした。以下大いにネタバレしていますので、これから観る予定の方はご注意下さい。

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運び屋(監督と主演:クリント・イーストウッド)

出不精の私は映画館で封切りの最新作を観ることはほぼありませんが、ブログで映画の話をはじめるにあたっては、せめて最初は私が観た中では公開が最近の「運び屋」(AmazonPrimeで視聴)を主として、監督・主演をつとめたクリント・イーストウッドの過去作品を箸休め的に取り上げつつすすめていきたいと思います。深い考察とかは無理なので(^^;)この後も何作かを並べたり比べたりするようなテイでテキトウにやっていきたく存じますm(_ _)m

1960年代生まれの私がクリント・イーストウッドを初めて知った映画が「ダーティハリー(1971年制作)」です。テレビ(もちろん地上波)の洋画劇場で観たので、撮影から早くとも3~4年は経っていたと思いますが1930年生まれ/撮影当時40歳くらいだったイーストウッドの、小学生すらシビれさせるカッコよさったら・・!

主人公のダーディハリーことハリー・キャラハンは、サンフランシスコ市警の刑事で凶悪犯罪の担当です。ちなみに刑事の有名どころとしてはロサンゼルス市警に刑事コロンボが、ニューヨーク市警にダイハードのマクレーン刑事が、ロボコップは(近未来の)デトロイト市警所属など、全米各地に個性的で魅力的な有名キャラがいますが、ヨレヨレのコートにトボけた口調とか、アウェイでたった1人テロ組織に対抗せざるを得ないとか、悪党に集団リンチされ瀕死状態→同意もなくロボコップに改造されるとか、いずれも見ているほうが親近感を抱いたり、気の毒で肩入れせざるを得ないキャラ設定となっているケースが多いようです。が、ダーティハリーときたら。手荒な捜査手法が問題視され上司ウケが悪い=サラリーマンとしての評価が低いことくらいが弱点で、苦み走った男前で腕っぷしは凶悪犯罪者をしのいで滅法強く、ニヒルに構えてはいるが心優しく仲間思いで女性にはモテモテという小学生女子ならともかく、大人がこの設定で共感しますかね?な無敵設定(^^;)ですがいいのよね映画だし本当に男前なんだし。というわけで(ンナワケナイ)本作はその後シリーズ化してパート5(1988年制作/イーストウッド58歳)まで作られます。そこから幾星霜、88歳のイーストウッドが麻薬組織の末端構成員を演じたのが2018年(イーストウッドは88歳)に監督主演した「運び屋」です。押し出しの良さからダーティハリーシリーズ以外でも刑事や軍人、シークレットサービスなど「正義」側の役柄が多いイーストウッドが、数少ない捕まえられる側をやっています。

イーストウッド演じるアールは園芸家として成功し、自慢のユリをトラックに載せ全米各地の品評会に出品したり、自ら売り歩いたりと仕事に没頭する日々を送ってきました。しかし社会の変化(デジタル化とネット社会化)に対応できず次第に事業は衰退、ついには事業と生活の拠点であった農場を差し押さえられますが、永年仕事優先で家族を全くかえりみなかったため、今さら帰る家庭も寄り添ってくれる身内もいない孤独な老人です。差し押さえを免れた僅かな見回り品をピックアップトラックに詰め込み孫娘の結婚式に向かうも、久しぶりに会う元妻も娘も歓迎してはくれません。ですが、年季の入ったアールのトラックを見て声を掛けてきた列席者がいました・・・・この先ネタバレありです、未見及びこれから見る予定の方はご用心下さい。

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外出自粛で映画を観たりしていて

外出自粛の影響で、私は本当に外食が好きだったんだなとあらためて実感する日々です(>_<)が、医療従事者の方々をはじめとした社会基盤を支える労働者の方々に迷惑を掛けないために、私にできることは「感染しない・もしか知らずに感染していた場合に感染させない」ことしかなく、三密をさけて必要最小限の外出にとどめています。画像↓は今年四月に撮影したご近所のソメイヨシノですが、来年は友人とお花見出来るかなあ。ワクチンや治療薬が開発されて、お花見も東京オリンピックも大手を振って出来ることを祈願します。

ヒマすぎてこれまで観た映画のデータベース(メモ魔の私は、過去読んだ本や観た映画の記録を残しています)を見返すうち、映画のブログを始めてみようと思い立ちました。グルメとは関係ありませんが、お好きな方はお付き合い下さればと思います。むぎ「てきとうによろしくニャ」